#26「うたわれるもの」

  エルルゥが実験体なら、ハクオロも実験体みたいなことを言ってた気がするんだけど、実験の過程で「鬼神」を作り出してしまったのか。それとも人間と人間以外の種を配合した結果、突然変異的にハクオロのような者が誕生してしまったってことなのか。この辺は謎のままという感じではあるけど、そこはハクオロ自ら神の座を放棄することで決着。そして最後の最後でエルルゥの願いがほんの少しばかり成就。最後までハクオロは距離を置くと思ってたから意外だった。まあ過去の時点で結ばれてるなら、不思議じゃないか。ていうか、そうなると、アルルゥが「お父さん」言ってるのがちょっと変な感じだ。もし二人が所帯を持ったら「お義兄ちゃん」と呼ばなあかんのよ、アルルゥ
  エルルゥやアルルゥの他にも、ユズハ、カルラ、トウカなどいいキャラ揃いだった本作。ハクオロが落ち着いたキャラだったから安心して見られたということもあるし、まだまだ彼らの物語を見ていたかった気もする。4クールくらいかけてじっくりやっても良かったな。あっという間の26話だった。
  (追記)ハクオロの過去に関しては、人類が自ら招いた結果として、いわば「猿の惑星」のように、現実的な世界観がベースになっているのかと想像していたんだけど、コメントをもらって、化石や契約等の設定を見る限り、神話的な虚構がベースになっているのかなとあらためて思った。そのアイヌ神話的な言葉や設定は非常に興味惹かれるものがあるし、原作もプレイしてみたい思いが強くなっているんだけど、そっちは時間が取れるかどうか次第。あと、人類の実験体云々の部分は、ちょっと古いけど、新井素子の「ラビリンス」を思い出した。この話も半身半獣のミノタウロスは人類の業の結果という仮説に基づいた面白いファンタジーだった。