(再) #21「霧彦、ちょっと仲間になる」

 思い出の詰まった場所。空間。そこにいる間はなかなか気付かないけど、時が過ぎて振り返ればいろいろあったとその時の光景が蘇る。そのひとつが、学校。その意味で、今回姿だけ子供に戻ってしまったマサエ先生が誰よりもはしゃいでいたのは面白かった。先生が天然だからということもあるけど、思い出作り現在進行形のカスミンたちより学校という場所に対する思い入れが強いということでもあるわけで。キャンプを通して霧彦とシカオたちの距離が近づく、それを主眼にしながら、学校生活が現役でない者には学校への郷愁も感じさせてくれる。なんて贅沢なんだ。学校でのキャンプというのがまた心をくすぐるよな。普段過ごしている場所で、普段できないことをする。それをしている最中もとりわけ楽しいし、とりわけこだわりのある思い出ができるときでもある。非常に凝縮感のある回だった。今さらだけど、吉田玲子さんの凄さも感じた。この人って、もうほんとに凄いとしか言いようがない。