MONSTER #20。前回の話だけど、学生時代、自分もカンニングしていたことを今の今まで言わない、これからは友達だってことも相手から切り出さなければ言わなかったのではないかと思うと、そこにテンマの性格がよく表れている。自分からは決して何色にも染まらない善人さというか。テンマのいい人っぷりを見ていると、逆にこの人の闇を見てみたくなる、テンマの闇も実は底が見えないほどの深淵なんじゃないかと思えてくる。今のところ、自分にとっての怪物はテンマだ、ってね。
 ディーターがすっかり居ついてしまって、すっかり子供らしい仕草をするようになって、話を和ませてくれる。テンマとの親子もどきなやり取りやら、それだけでもう楽しいのだけど。今回登場の老夫婦のご婦人のほうの声は池田昌子さんで、メーテルだぁと脳内変換。ディーターと会話するところなどは別のロードムービーを思わせたり。やはり声萌えも楽しい作品だな。
 犯罪者は悪人か、善人か。ありふれた素材を、犯罪者として追われるテンマを絡めて、見事に仕上げていた。まあ、巧いまとめ方だなと唸らされるのは毎回のことだけど。きちっと枠に収まったエピソードをこつこつと積み上げていく。地味ながら、楽しい。テンマの人柄同様、いい話に傾きすぎる嫌いはあるけど。
 そして、テンマはまた人を救った。医者としてだけでなく、人間としても。てか、あれだな、テンマは医者というより、憑き物落としに近い。各地を旅しながら、人々の心を浄化する。闇の大きさを知っているからこそ、闇を浄化する能力に長けている。とか、続けて始まる御伽草子のOPを見ながら、ふと思った。



 綿棒をあとで使おうと思って、ポケットに入れたままであったのを、洗濯した後に気付く。この前はレシートを入れっぱなしだったし。ティッシュを入れっぱなしで悲惨な状態になるよりはマシだけど、最近物忘れがひどくないかとへこむ。ちっぽけなことも、積もれば山となる、で。