(再) #16「龍ちゃん、試される」

 久しぶりのカスミン。龍ちゃん独りっきりの試練のはずが、ルナとナルが乱入。手の付けようのない最強のじゃじゃ馬コンビと思われたルナとナルも、今回は勝気なルナと少し弱気なナルと性格分けが見られた。最初からそういう性格付けだったというならいいんだけど、今までの二人の暴走にそういった描写はなかったし、やや唐突な設定いじりのようにも。カスミンの前ではひとりで大丈夫と強がりつつ、ほんとは子供らしくビクビク臆病な面も見せる龍ちゃんの内面を、ルナとナルで表現していたともいえるんだけど、まあそんな巧さは必要ない話だね。ルナとナルがいたから試練に耐えられた、龍ちゃんのこのひと言で充分いい話。人間とヘナモンの垣根とかも、この子らには全く不要なものだった。
 龍ちゃんの帰りを心配しながら今か今かと待つカスミンが、はじめてのお使いに行った子の帰りを待つ親のようで可笑しかった。龍ちゃんがどれだけ成長して帰ってきたのか知らない。この場合、カスミンも大人の側にいて、子供たちだけの世界を知らないというオチもいい。「へっぽこ王子って言うなー」と照れる龍ちゃんが頼もしく見えた?