#4「みらいの戦闘」

 熱い。ただでさえ瞬時の判断が要求される状況で、「みらい」のクルー、特に指揮官たちは過去の歴史に関与することへの躊躇いとも戦わなければならない。今回、自衛権の行使を持ち出す辺りは、使命と現実のズレが宙ぶらりんのまま常態化している今の自衛隊の姿を浮き彫りにしていたりする。性能の違いを派手に見せるわけでもなく、魚雷の動きを目視で確認してかわしたりと最新技術に頼りきりでないところなど、じわりじわりとした緊張感があって熱い。結果的に、みらいが歴史を変えてゆく方向に進むのか、実はみらいの存在は元から歴史に組み込まれていたとなるのか、はたまた歴史の影に埋もれてゆく道を自ら選ぶのか。本当にどうとも転ぶシミュレーションが考えられて、興味津々。キャラ的にも普段は沈着冷静ながら心には熱きものを持った人物を多く配して、見応えのあるやり取りを期待できそう。序盤の掴みは悪くない。
 それにしても、圧倒的な戦力を有した「みらい」といえど、クルーたちに実戦の経験はないわけだから、気が動転する者が出てくるのは分かるけど、あんな簡単にミサイルを発射できてしまうものなのか。まあ演出上ってことなんだろうけど、常に指揮系統の厳密さを描いていたから、あれは逆に恐いと思った。