#2「二つの友情」

 おとさんの親友茂野は高校時代控えだった。そう言われると、茂野はおとさんに思うところがあって、友情とは名ばかりの関係なのかなとかつい思ってしまったけど、それはすれた者の見方だった。おとさんの才能を信じ、本気でそれを引き出してやろうとする茂野はほんとにいい奴だ。
 おとさんの古くからの友情と、吾郎の新しく生まれた友情。吾郎の話のほうは多少都合良すぎるかなというところはあったけど、ちゃんと泣かせるところもある。それは吾郎の良さだろうな。おとさんと吾郎親子のやり取り、吾郎がおとさんに気を遣うところとかまた泣ける。子供向け、NHKらしい安心感もあるだろうし。
 寮住まいの桃子先生もいい。近くに住んでるってことは、何かあったらすぐ飛んでゆけるってことね。それはポイント高いよ、桃子先生。もちろん吾郎一途からだよね。おとさんがまだまだ活躍しそうなのも嬉しい。いい、お気に入りの作品になりそう。