#34「象の中の子供たち」

  ああ、そうか、ガブローシュにしてみれば、コゼットはあの頃のままのコゼットなんだな。背丈では既に追い抜いているというのが感慨深い。今のコゼットを見たら、やっぱりぶったまげるだろうな(でも、昔は君だってもっと小さかったのだぞ)。エポニーヌは、幸せいっぱいなコゼットとマリウスを見てるのに堪えられなくなったというより、マリウスの能天気さと鈍感さに愛想を尽かして別れを告げたのだと思いたい。