#1「スケッチブックの少女」

  ああ、これ、いいなあ。冒頭のリアクションや喋りから、空はちょっと抜けた、足りない子という設定なのかとドキドキしたけど、人とは違うところに反応する、少し変わった感受性があるというだけか。空ほどではないようだけど、周りの子らも似たようなもので、味噌の値段が変わったことが「今一番興味がある(気になる)こと」でその表現方法に思い悩む様とか、ひと口うどんにチャレンジとか、結構笑えた。細かいツボを刺激されるような心地よさ。日常のなかの一瞬を捉えるにしても、カメラなんかでボタンを押せば、はい、終わりではない瞬間を切り取ることにこだわる空に好感が持てる。空のふわふわした部分があざとくならない程度にこのまま続けば、物語などないほうがむしろ楽しめそう。