#3「狼と商才」

  「ややこしいにも程がありんす」。ぼそっとぼやくところがかわいい。ぼやきありんすもいいもんだな。ホロは年の功で賢狼(てか賢老)ぶりを発揮し、隔世ボケで世間知らずな少女になる、という感じか。ロレンスは商売のことになると偉ぶった態度がいちいち鼻につくけど、まあそれなりの自負を持ってやってきたところへ、ホロがあれでは立つ瀬がなくなる、しょぼんな気持ちになるのは分かるし、ロレンスのそういう青いところも含めて、ホロとロレンス二人の立場がころころ逆転する様は面白いというか、なんだかんだで二人のあいだで腹の探りあいが火花散らしているのが一番楽しい。