#15「海へ向かうエバ」

  うーん、下手なラブストーリーより濃厚じゃないの。律儀に多くを語らずで別れの挨拶に来るゴルゴも渋かったし、その意味を冷静に受け取って、潔く最期を待つエバも堂々たるものでなんと素晴らしい。ゴルゴもねえ、なんで依頼を受けるかなあってところだけど、まあゴルゴが断れば他のやつに依頼するだけだろうし、ならば自分が…と思ったかも知れず、エバのほうもゴルゴになら…という思いはあったはず。エバの言うとおり、まさに同じ匂いのする者同士、男と女の寡黙にして濃厚な情のぶつかり合い。対決ではないけど、ここまでゴルゴと堂々と対峙した相手はなかなかいなかったんじゃないか。