#16「ファイナル・テイク」

  以前の回で脳を再生不可能な状態にしようとする輩がいたように、第九の存在前提の話ってことか。これで遺族の意向を汲んでしまうと、似たような事例が続発してキリがないような気もするが。それに第九の設備を利用するってのが解せない気もして。映画という映像表現と、脳の記憶の再生をひと括りしてしまうのは映画監督らしくないかなとも思った。元映画監督と奥さん、二人だけの世界と言えばそれまでだし、結末に対する割り切れなさはまあいつものこの作品らしい余韻なんだよな。