#3「ソノカクゴ」

 悩める少年少女の物語。ああ、どちらかと言うと秋名の苦悩に比重が置かれるのかと思いきや、秋名はバックアップに回れるだけの強さは心得ていて、中心はヒメなんだな。主人公らしからぬ存在感の薄さもそれで合点がいく。逃げることも許されないチョウチョウの重責から、少しでも目を背けようとしたり、意固地になって突っ張ってしまう態度はそれ自体がチョウチョウとしての頼りなさを示しているけど、他人の目を意識しすぎるのも含めて悩める姿を他人に晒すのは達観したヒロインよりよほど人間味があっていい。今回は普通にかわいいとこも見れたりして、何だか初めてヒメのことを好きになれた。