#380「ビンクスの酒 過去と現在とをつなぐ唄」

 つらい時こそ明るい歌を、ではあるけれど、陽気な歌がとてつもなく悲しく聴こえるというのもこの作品らしいというか、海賊たちの定番の歌らしいのに、まるでブルックのために作られたかのようだったな。音楽好きの優男かと思いきや、骨だけになる前から最後のひとりになるまで音を奏で続けたという気骨さにも惚れてしまったし、長い年月を孤独に耐え続け、何が何でもラブーンとの約束を果たすというブルックの思いのでかさにあらためて泣かされた。