#8「どうなる日本」
 どんな話でもひとつ屋根の下が賑やかになっていくのっていいな。個性豊かな面々だと特に。剣豪揃いの食客たちだから、いざ刀を握れば血生臭くなる。でも日常は和気あいあい。だらけ切ってるわけじゃないけど、肩の力が抜けている。その感じもいい。おつねの口数が多くなって、ふでが思わずたじろんだり。藤堂平助が新たに食客になって、ふでの「まだ増えるか」には爆笑。野際さんの演技や田中邦衛とのやり取りとか、お得意のコメディー調でほんと楽しい。
 藤堂平助が試衛館に移る話で、総司が相手の道場の人間を打ち負かすのを見てて思った。総司らが実戦重視の天然理心流でなかったら、新撰組新撰組でいられたのだろうかと。もちろん新撰組は天然理心流の浪士だけではないし、勇らが浪士組に参加した経緯、江戸に帰らず京に残った経緯は思想的な面が強いのだろうけど、そういう想像ができるのも楽しい。
 石田散薬はほんとに効くのかよと思ったら、乱心オチ。これもどこまで史実か分からないけど、勇が異人に理解があるというか、攘夷派ではないことを随分強調してるな。

#9「すべてはこの手紙」
 またも身分の壁にはばまれる勇。気持ちは武士よりも武士らしくあっても、やはり武士ではない。ならば…。この先が大きな違いを生むというわけか。どうなる日本より、どうしたいんだ俺たち、のほうがやはり身近に感じられる。