今日は父方の叔父の一回忌に出席。場所は、とある霊園。自分は寺での法事しか経験がなくて、霊園でというのは初めてだった。今はこれが一般的な法事の形なんだろうけど。
 まず、墓の多さに驚く。山林を切り開いた場所に、墓地が層のように何段も連なっている。霊園としては中規模程度と思われるけど、圧倒される。それでも敷地が足らなくて、叔父のお墓がある一帯は元は駐車場だったとも聞いた。
 お墓参りはもちろん供養はすべて霊園内で行われる。坊さんも霊園に呼ぶ。冷房のよく効いた、礼拝堂と称された一室に遺影や供え物を持ち込み、参列者は病院によくあるような長椅子に腰掛け、供養が始まる。その様子は、どちらかというと教会に近い。ところで、坊さんの読経が今回は長かった。たぶん30分近く延々と唱えていた。お経を唱えるのが坊さんの仕事とはいえ、何もかも簡略化する今では珍しい、ありがたいと後で伯父や伯母は言っていた。自分が凄いと思ったのは、その30分の読経の最中、70歳を超える伯母が姿勢を正したまま、微動だにしなかったこと。昔の人は根性が違う。
 あと、法事が済んで、食事している時に、亡くなった人を見るという話題が出て興味を引いた。夢の中に出てくることがあれば、雑踏の中で故人に似た人を見たような気がするとか。姿を見せるだけの時と、話しかけてくる時の違いも何か意味があるらしいね。うちの父親も霊感が強いほうじゃないんだけど、祖母が亡くなる前後で奇妙な体験を何度もしたと言っているし。生きている人間、亡くなった人、双方の強い念がそういう現象を引き起こすということなのかも。