first season #6「雨の日にブラボー!(後編)」

 冒頭、エロ本を持っていたことが発覚する雪成。にはちょっとびっくり。えっ? 女性恐怖症でも性欲は沸く? それって本当に健全? かなり歪んでいるようにも。あ、でも桐絵も例のごとく激怒するけど、グーではなく平手で往復ビンタ。桐絵にしてはソフトな制裁だ。雪成が女性に興味があることが分かって、実は桐絵も嬉しかったのかも。ミハルに出会って、雪成も多少変わった。エロ本に興味を持ったのも、その過程での変化というなら、面白い描写ではあるね。
 で、雪成が意外にしっかりした考えの持ち主であることも判明。コヨミがセーレンの人間であると気づき、ミハルを連れ戻しに来たと知り、ミハルはセーレンに帰るべきだとミハルと二人で話し合って決める。いつの間にそんな深い絆が生まれていたんだという気がしないでもないけど、雪成とミハルが出会った時からお互いに運命的なものを感じていたとするなら、見た目以上に通じ合うものがあるのだろう、と好意的に解釈。まあ、雪成のほうはミハルが初めてアレルギー症状の出ない女の子になったわけで強く惹かれるのは分からないでもない。それに対しミハルはなぜ雪成に好意を持つのか。出会う前から何度も雪成(に似た少年?)を水面に見ていたという描写は確かにあるけど、それだけでああも強く雪成に惹かれるとは思えないし。その辺の提示が今後の展開であると、さらに面白い。それにこの物語って、雪成とミハルの二人だけなら、凄くシンプルな純愛ものなんだね。一度距離を置いて、互いに惹かれていることを確かめ合う。そうしてミハルと雪成の絆が深まれば、桐絵の居場所がますますなくなることも浮き彫りになる。再会したミハルと雪成をそっと見守る桐絵の図は涙を誘うものがあった。応援したくなるキャラの筆頭。規制バリバリのエロなしでも(今回も湯気はしっかりあったけど)、いい感じの話は作れるんじゃないと思った。
 でまあ、最後はちゃんとドタバタ路線に戻しておくことも忘れない。いきなりの新キャラ追加にはまたびっくりさせられたけど。余韻も残さず、だった。