(再) #19「蘭子、ゆれる」

 あの日と同じ、止まない雨。苦い記憶。忘れたくても忘れられない記憶、これも思い出話。蘭子がバツイチという設定、所帯染みた生活感を感じさせるこの作品らしくていい。別れた元旦那の見舞いに行くか行かないか、蘭子の心は揺れる。塞ぎ込んでいる蘭子は蘭子らしくないと、カスミンは何とかして見舞いに行かせようとする。そこへ見舞いをお見合いと勘違いした仙左右衛門さんが乱入して、行け行くなのひと悶着。そうやって笑わせておいて、行くか行かないかは自分で決めると蘭子に言わせる。このバランスが絶妙。本編はひとまずおいといて、しっとりバラードなお話でひと息、が良かった。やっぱりこういう話に雪乃は出せないのかな。雪乃も少しは大人になっているんだけど。