#5「可愛い女」

  身持ちの固い晃之助もついに心浮つく。雷鳴とどろく夜の刹那の迷いはベタベタやったけど、すがってくる女に思わずほだされてしまう男心と、救いを求めてくる者を放っておけない同心としての世話好きな面の境界が重なってゆくところは面白かった。救いを求める者をすべて救ってやることはできない。それでも救いたいという気持ちは大事にすべきなんじゃないかという結びも良かった。結局、男はカワイイ女に弱いんよ、ってことで。