(再) #17「虚繭取り」

  いつ届くかも、確実に届くかも分からない郵便屋さん。依頼を知らせるのに使うのはどうかと思うけど、通信手段として使うというのは面白かった。
  虚に取り込まれ行方不明となった数年の後、元の姿のまま、記憶も失くして戻ってきた姉。記憶もないのであれば手紙の内容を理解できたとは思えないし、(なんか昨日見たコゼットの話とかぶるけど)手紙にあった妹の名前とかに何かを感じて肌身離さず持ち続けたんじゃないかと思える。姉は必ず戻ると信じて手紙を送り続けた妹の想いと合わさって泣ける。というか、双子と思われる姉妹、虚、繭というキーワードが「零 紅い蝶」を思い出させた。記憶が無いってことは魂を抜かれて、器だけが現世に残ったと考えることもできるし。死者となって戻ってきたというか、生まれ変わりとみるべきか。双子は忌むべきものとされた風習なども関係しているのだろうけど、双子にまつわる話というのは確かに独特の感慨を抱かせる。