蟲師

(再) #26「草を踏む音」

(再) #25「眼福眼禍」

(再) #24「篝野行」

(再) #23「錆の鳴く聲」

(再) #22「沖つ宮」

(再) #21「綿胞子」

(再) #20「筆の海」

(再) #19「天辺の糸」

垂れ下がっている糸を掴んだときに、ぴょんと空に舞い上がる動作や、体が軽くなって家の中で浮いてる様子が、可笑しみがあって良かった。この作品はこういう語り口が何とも言えずいいよなあ。人をつなぎ留めておくのも人の思い、というのもじんと来て、ホッ…

(再) #18「山抱く衣」

(再) #17「虚繭取り」

いつ届くかも、確実に届くかも分からない郵便屋さん。依頼を知らせるのに使うのはどうかと思うけど、通信手段として使うというのは面白かった。 虚に取り込まれ行方不明となった数年の後、元の姿のまま、記憶も失くして戻ってきた姉。記憶もないのであれば…

(再) #16「暁の蛇」

くしゃみや腹が鳴るのに驚くさよがたまらなく可笑しかった。そういや、身体的な現象を忘れることは実際にあるんだろうか。身近な人間を忘れる、飯を食ったことを忘れる、飯の作り方を忘れるというのはあるだろうし、感覚として分かるけれども、そういったこ…

(再) #15「春と嘯く」

(再) #14「籠のなか」

(再) #13「一夜橋」

死体に宿り、中身は空っぽだが、さも生きているかのように振舞う蟲。ああ、昔の人は心神喪失となった者をそういう風に見たのかもしれないし、あるいは死んだ者が蘇ってくれるようそう願ったのか。たとえ心が無くても、ハナがいたから生きてこられた、という…

(再) #12「眇の魚」

(再) #11「やまねむる」

(再) #10「硯に棲む白」

(再) #9「重い実」

(再) #8「海境より」

(再) #7「雨がくる虹がたつ」

(再) #6「露を吸う群」

蟲の時間を知ってしまった者は、人間としての果てしなく広がる膨大な時間に恐怖する。なるほどね。見方ひとつでそういう考えに行き着くこともできる。人間だって日々、新しい一日一日を生きているというのに、どうしてそんな当たり前のことを忘れがちになっ…

(再) #5「旅をする沼」

(再) #4「枕小路」

枕には魂が宿る。枕が変わると眠れないというのはあながち気のせいではないのか。自分の場合、マイ枕でも落ち着かない。枕というか、首の据わり具合がしっくり来なくて何度も寝返り、しまいには枕なしで寝ていることも多い。魂が定着していないのか、定着し…

(再) #3「柔らかい角」

思わず耳に手を当ててしまった。蟲に侵された親子、その母が子に伝える話(耳を手で塞いだときに聞こえる音を溶岩の流れに例える)が素晴らしかった。確かに血液の流れる音と思えなくもない。雪の音、蟲の音。意識すれば音は聞こえるし、騒々しい音もそれが…

(再) #2「瞼の光」

(再) #1「緑の座」