(再) #5「クビダンゴ/ソノイチ」

  シゲオ少年記、来ました。家族としてはてんでばらばら、既に崩壊しきっている沙羅たち一家だけど、沙羅と父ちゃんの間はまだまともそうに見える。そう見せておいて、綻びの根源、この物語世界の必然が語り始められるというのがいいね。シゲオが初めて体験した怪異、予算の都合でこれが精一杯でしたって感じの安っぽさが逆にいい味出してるし、男の子の演技(呻き声)も抜群だし、音もいいし。改めて見ても、結構、秀逸な作りだな。あまりの恐怖に、無茶と分かってはいるんだろうけど、自ら体験した怪異を息子に話さずにはいられない母親。怪異譚とはそもそもそういう類のもの。