#4「強さ」

  「パパは何があっても生き残りそうな人だった」。何を拠り所に生きるか、の違いなんだろうな。命の重みに区別なんてないと薄々気付いた上で、しぶとく生きそうなオーラを持った父親を選ばれた人間とみなすことで、自分もそちら側だと思い込もうとした。同じ兄弟でもそういう生き方をしなかったのが兄だけど、コダマが兄のような生き方を選んだとしても生きていたかどうか。全てが崩れ去って、さあどう行動する、となるのが普通なのにそこで閉じてしまうのがこの物語は面白いな。てことは残された者たちがどう影響されてゆくかになるんだけど、彼らだって運命はほぼ決まってるわけだし。ほんとに最後に何が残るのか。