#24「リュクサンブールの出会い」

  コゼットとマリウスが出会った。ごめん、こっちのほうが楽しめた。コゼットに声をかけようとしてかけられない、思わず踵を返してしまうマリウスに笑った。分かるよ、その気持ち。初めてマリウスに馴染めたな。先の見えない不安に、僕はどこへ行こうとしているのだろうと思った矢先に、ってのも可笑しい。あのジャンがこれに関しては鈍いのも楽しくいい。今のコゼットは真正面より、横顔のほうがいいかも。今の整った顔であの丸い瞳はさすがに違和感あるよ。