#82「第十班」

 いつになく落ち着いた、何だかこの作品っぽくない回。紅がアスマの死を告げられるアバンから忍びモノというより現代ドラマを思わせる構図に引き込まれたけど(紅に触れたのはここだけで、紅がアスマをどう思っていたかで長々と引っ張らないのも好感だった)、その他一般の人々の様子も含めて里内の生活感を今回のように感じさせる描写もこれまでなかった気がして。回想に手厚いこの作品にしては珍しく、それに頼ることなく、事後の時間、今という時間を受け止めることを描き切った回だったかな。アスマの死って物語的に正直微妙だよな、なんて思ってたけど、こういうことなら少しは報われる。