#17「ズッコケ忍者軍団」

 戦争ごっこ。クワガタのよく取れる秘密の場所を占拠する中学生たちにクワガタを奪われた友達の仇にと、その秘密基地に突撃するも、ことごとく失敗のハチベエたち。正面突破が無理ならゲリラ戦、ゲリラ戦なら忍者戦法というわけで、女の子三人組に白羽の矢が立つ。で、女の子三人とも、メチャ乗り気で、楽しんでた。相手の中学生たちをたぶらかして、情報を仕入れるのも巧みだし、芸達者だし。くのいち、大活躍。
 これもズッコケらしい話なんだろうな。大人数で戦争ごっこをすること自体、今はまず滅多に見られないと思うし(自分の時ですら小学六年にもなると男子と女子が一緒に遊ぶことはあんまりなかった)、今の子たちには新鮮な遊び方に映ったんじゃないかな。戦争ごっこも、武器とか言っても水鉄砲や手作りの戦車とカワイイものだし、知恵と工夫を活かすという遊びの原点があったし、あまり固いこと言わずに見たい話でもあった。普段クラスの中では男子と女子に別れてしょっちゅう衝突していても、他のクラスとのいざこざでは妙に一致団結したりしたもの。そんな思い出ならある。