#25「ズッコケ未来報告」

 タイムカブセル話。「ふた未来(二十年後)の世界を少しだけ覗いてみるとしよう」って冒頭のナレーションが何だかいい。そうだよな、子供の頃は二十年後とかなんて遥か未来のように思えたもんな。で、ここで描かれる二十年後の世界が、自分が子供の頃、二十一世紀はこうなるとさかんに夢描かれていたものにそっくりで笑った。我が家に自動ドアのある未来型住宅、高層化された都市に、建物ごとにごみ収集や配達の自動集荷ロボット?付き。案の定、空飛ぶ車も実用化されているらしいけど、一般庶民にはまだ気軽に手に入る代物ではない辺りが設定として絶妙。この作品って特に時代を特定していないのかなと思っていたけど、二十年後が2024年というんだから今が舞台だったわけか。それにしては、自分が子供の頃と同じものを共有できてしまう凄さ。
 ハチベエの未来のお嫁さんが安藤圭子だってのも笑った。どっちがプロポーズしたんだ、どっちが(笑)。まあ、高校まで一緒だったようだから、気が付いたら残りの人生も一緒に歩んでましたってパターンかもね。大人になっても、十年ぶりに再会しても、ズッコケ三人組のチームワークは健在。ジョンスパイダーとか犯罪組織に狙われてるとかさすがに話が無茶してきたと思ったら、夢オチ。三人一緒に同じ夢を見て、予知夢とみせかけてのオチもまさにズッコケらしくて良かった。楽しかった。今が舞台の作品なら、今の子供たちが描くような未来を見せるべきで、大人が楽しんでるだけかなという思いもあるけど、かつてはこんな未来を夢描いていた、こんな未来もあるんだよと伝える楽しさはあると思う。
 それにしても未来の陽子は…謎だ。