＃6「ふたり」

  常蔵の影は死んでも消えず。おぶんに腹違いの姉がいた、ってのは作りすぎの感が否めなくて、今回はあまり楽しめなかった。自分はまだ不幸じゃないと思いたいがために、自分より不幸な者を探し、その者をせせら笑うという心理は真実味があると思うし、救おうとするばかりでなく、そういった人間の醜さをもっと突き詰めても良かったかと思う。でもまあ、これで本当の意味でおぶんも負い目から吹っ切れたってことになるのかな。忘れることはできずとも、常蔵の名を冷静に受け止められるようになる、それがおぶんにとっての救いなのだろうから。そんなおぶんを身を挺して守ろうとする辰吉の存在が心強い。カッコええ。