#8「狐芝居」

  宰蔵の宰に込められた意味。ここでも罪の意識か。人生そのものを否定させたり、捨てようのないものに重荷を背負わせるの好きだねえ、ほんとに。踊ることは罪だと思い込むしかなかったように、宰蔵が感じている罪の意識は彼女の勘違いとか、宰の字にはまた別の意味があるとかいうオチはありそうだけど、この話はどう転ぶか分からんから油断できない。
  「あなた、お喋りになったね」というアトルのツッコミが笑った。喋り口調も雲七姿のときより講談っぽい。