#78

 あ、そうか、実子のユリが加わることで、ソソノはプヨ太后の心情とユファの心情、どちらも取り込むことになるわけか。ピリュやユリの関係はかつてのテソやチュモンの構図を思わせつつ、立場は逆転しているような、この辺の演出は心憎いねえ。これでチュモンとソソノの間に子ができていれば少しは違っていたかもしれないんだが。その辺や今回の動きを見ても、チュモンはソヤとユリのほうを向いているし、ソソノは我が子第一のように見えて、チュモンとソソノこの二人のあいだにかつてのような激しい炎が再燃することはもはや望むべくもないという感じか。寂しいもんだね。
 にしても、存亡の危機にあるはずのプヨがなかなかに強か。大義など抱えてしまって面白みがなくなっているコグリョとは対照的だ。まあ国ってのは本来そういうものだし、弱小国のあの手この手の生き残り戦略が戦国ものの醍醐味でもあるわけで。