#7「もうりょうの事」

 デジタル絵草紙を見ている気分。静々と続く京極堂の講釈のあいだ、絵的にはどう見せようかといろいろ趣向の跡が感じられるのがいいな。まあ、講釈の中身が個人的に好きで退屈しないせいもあるけど、絵と喋りの絡み具合も意外と退屈しない。平田京極堂も自然に聞けるようになってる。「漠としている」という表現やその溜めた言い方が妙にはまった。隙間は知らず知らず埋めたくなるものなのだ。