魍魎の匣

#13「魍魎の匣、あるいは人の事」

憑き物落とし解決編。謎解きではきれいに落ちてるようで、各人では落ち切っていないというのが最後の花火につながる? あの花火には、実はコントでしたみたいに、それまで張り詰めていた空気が一気に弾けとんだようでちょっと笑ってしまった。まあ関口で言う…

#12「脳髄の事」

誰もが勝手に物語を作って(持って)しまった。それでさらに事態は悪化した。この辺のあるある感というか、むしろ好意から動いているはずの人間たちが陥りやすい綾を浮き彫りにするのが上手いねえ。それが一気にほどけてゆく様は、ほんと気持ちよく落とされ…

#11「魔窟の事」

久保の件が転じてからというもの、結末の予想が隧道に突入中。たぶん関口以上に付いていけてない。原作既読でこれだもんな。懇切丁寧に説明してくれるとは端から期待していない榎木津はともかく、京極堂はしれっともったいぶるときがあるから憎らしい。

#10「鬼の事」

救われたがっている側も一番はいかに気持ちよく救ってくれるかであって、教義の仔細なんてたいして興味はないしね。その意味で京極堂ほどお似合いの教主様はいないという。まあそれは本人も分かっているから、憑き物落としをせねばならないとなったときは渋…

#9「娘人形の事」

あれ、頼子もだっけか。生きていたときのことを思うと何とも気の毒というか、ダブルかわいそすというか、天人は無理としても何かに生まれ変われると信じたまま逝けたと祈るばかり。加菜子と頼子は確かにそんなに似てるとは思わなかったけど、榎木津が持って…

#8「言霊の事」

この人、怪しいと頼子に即評される関口…。頼子は孤高の乙女と化してるからとはいえ、あの挙動不審ぶりじゃあ無理もないかと笑った。頼子から見れば、大部分のまともな大人が”何、この人”な眉ひそ状態から入るに相違ないけど、ここで出てくる奴らは実際まとも…

#7「もうりょうの事」

デジタル絵草紙を見ている気分。静々と続く京極堂の講釈のあいだ、絵的にはどう見せようかといろいろ趣向の跡が感じられるのがいいな。まあ、講釈の中身が個人的に好きで退屈しないせいもあるけど、絵と喋りの絡み具合も意外と退屈しない。平田京極堂も自然…

#6「筥の事」

雰囲気いいなあ。京極堂の家で彼の講釈を拝聴してるだけって言えばそれまでなんだが、こちらまで呪にかかったような気持ちになって作品世界に入り込んでいる感覚がいい。鳥口君のあのとりわけ大げさなリアクションがなくとも、関口の脳内独白や、京極堂のや…

#5「千里眼の事」

榎木津登場回かと思ったら、京極堂もお目見え。内容をすっかり失念している者にとっちゃ、御船千鶴子の話が出てきた時にはこんな話あったっけ?という感覚だったけど、一見回りくどい寄り道が原作の味であったことも思い出されて、そこから千里眼つながりと…

#4「火車の事」

「幻想や不条理を計算で書ける人は素直に尊敬する。私はありのままを書いている」。そっちのほうが尊敬に値すると思うぞ、関口くん。今回の関口は原作そのままの気弱さが出ていて良かった。妖怪の存在など端から信じていない木場にとっての火車。どの作中人…

#3「羽化登仙の事」

加菜子の周辺や頼子はともかく、木場やんまでアレに出会ってから何かが変わったとか言ってるのには笑った。そこに器があったら何かを埋めたくなる。まだまだ始まったばかりだけど、ちょっと匣っぽくなってきた。

#2「狸惑わしの事」

木場やん、いいねえ。初回が百合なら今回は男臭く来たか。刑事の習性で鋭さを見せる一方で、これだから女は苦手だと困惑したり、惚れた女優のプロマイドを持っていたりと、かわいいとこを見せたりして今回は木場のひとり舞台だったな。木場やんはほぼイメー…

#1「天人五衰の事」

パッと見、新海誠タッチで宝塚。原作既読だけど内容はもうほとんど記憶になく、こんな百合全開な話だったかと。確かに狂気さではシリーズの中でも群を抜いていたというか、謎解き後もその内容の理解しがたさは一番だった記憶だけは残っているような。百合っ…