#10「峠の果て」

  最終回。人は重荷に苦しむこともあれば、何かを背負うことで救われることもある。出たね、慶次郎節(本人が言ったわけじゃないけど)。何もできやしないと傍観者たることを嘆きつつ、しっかり人の間にいる慶次郎に溜飲が下がる思い。第三期になってからますます老いを感じさせるようになった慶次郎だけど、まだまだ人の間に立つことを厭わないし、まだまだ人に頼りにされる存在のよう。相変わらず地味ながらも感じ入ってしまうこの作品の魅力だ。それにしても今期は比較的平均して泣けた。それだけ地味さが薄くなったってことかもしれないけど、抑揚がありすぎて、普通に感動できてしまうというのも作品的には考えものなんで、そのさじ加減さえ間違わなければ今後も期待できそう。