#46

  戦いのなかや誰かを救うためにという場合を除き、明確に殺す(処刑する)という意思を持って人を殺すチュモンは初めて見た気がする。プヨを離れてゲリラ化した今、今後の苦難も考えて非情になることを決意したチュモンの象徴ということなのか。それは悪くないんだけど、相手がイェソヤの部族というのがね。結局ソヤを用意したのはこの設定のためだったのかと思ったというか、チュモンの行動が自らカリスマ性を演出するためにやっているかのように見えてしまうのが難点かな。優秀な人材をひとりでも多くタムル軍に引き入れるためには綺麗ごとばかり言っていられないというのも確かにあるのだろうが。ヒーローを作り出すのもなかなか難しいものだ。ケルの実権を奪われたソソノたちの境遇は、他国に蹂躙された過去を持つ国民感情に重なる悲話と映るのかね、やっぱ。