#32「越後潜入」

  景虎に銃の撃ち方を指南するときの伝助に笑った。得意げな顔して、いたずら好きな子供かよ、って。今は亡き板垣に武人として認められようと、素人臭さの抜けない茶目っ気さが伝助はいいなあ。景虎の人質策には全くめげてない様子だった勘助も、晴信の危機には動揺を隠し切れず。それを見て、勘助とまで見抜いた宇佐美はさすがの貫禄。まあ間者だっているんだし、隻眼で、片足を引きずる武田の軍師の噂は嫌でも広まっていておかしくないか。