高橋留美子劇場 人魚の森

 #11「約束の明日(後編)」

最終回。死してなお湧太を待ち続けた苗さんより、苗さんに執着する英二郎のほうが強烈だった。今回、醜さを露わにしたのは、(人魚の灰も毒と言えるなら)人魚の毒を受けた苗さんではなく、英二郎の心のほうだった。人魚の肉を喰らわずとも、普通の人間もま…

 #10「約束の明日(前編)」

「人を殺して埋めておいて、汚らしいだぁ?」と啖呵を切れる、生き返ってすぐそんな台詞を言えるのは真魚しかいない。その後で、がつがつと物を食う真魚。不死だろうが何だろうが生きている素晴らしさを教えてくれる娘だ。それに対して、苗は生きているよう…

 #9「最後の顔(後編)」

うう、顔を切り取るシーンは勘弁してくれ〜、だった。絵というより、音がリアルで、ぞぞっと寒気が来て、力が抜けてしまったよ。今回はいつになくサイコホラーだった。昔の話ならそういうものとして見られるのだけど、今回の話は現代だからね。テーマもリア…

 #8「最後の顔(前編)」

離婚した夫婦の間での子供の取り合いとか、息子を溺愛する母親、嫁と姑の仲とか、日常にあり得そうな問題が絡んできて、「人魚の森」の前の高橋留美子劇場のような感じ。ここまで来ると、人魚の肉を喰らった人間がそこら辺にいそうな気がしてくる。

 #7「舎利姫」

骨少女。反魂の術とか聞くと、まんま「犬夜叉」だな。あの坊さんは、年老いた弥勒様とか。死人つながりで桔梗が出てきても良かったのに。本編でちょっぴりじんとさせ、ED後の真魚でほんわかさせる。パターン化してるけど、それがいい。

 #6「夢の終わり」

なりそこないにも心はあるというお話。人間としての意識がないならいいけど、下手に心が残っているというのは嫌だな。 湧太の言葉を受けて、いろんな奴がいると言う真魚。囲われていた割にはよく知っている。目を閉じたほうがよく見えるというのと同じか。

 #5「人魚の森(後編)」

うーん、微妙だ。登和、佐和の双子姉妹を通して不老不死になった者、なりたがる者の醜さ、悲しさを描くのであれば、湧太のアクションは要らないと思うんだよね。美しさを保ったまま不老不死になれなかった存在としての「なりそこない」を出した以上、倒さな…

 #4「人魚の森(前編)」

ハガレンと続けて見ると、やっぱり生に対する人間の執着の強さを見せられている気分。今週はハガレンも若さへの執着だし。 双子という形で比べられると、やっぱり若いほうがいいよなとか思ってしまうけど、心が醜いのは嫌だし、じゃあ婆さんを選ぶかというと…

 #3「闘魚の里(後編)」

砂の最後の行動はちょっと謎ではあったけど、砂としてはお腹の子の滋養を満たせればそれで目的は達せられたということか。何より、人魚としての妖艶さは充分醸し出されていた。人魚の中にも、喰う側と喰われる側があるようだけど、まさかそれが美醜の違いっ…

 #2「闘魚の里(前編)」

本当に手堅い。数百年生きてきた湧太の思い出話として展開される今回。病弱の父親に代わり、村をまとめるお鱗が色気あった。「犬夜叉」でも時々感じるけど、時代劇って結構エロい。水に濡れたお鱗にさり気なく顔を赤くする湧太もいいし、湧太に着物姿が似合…

 #1「人魚は笑わない」

時代はいつなのかちょっと迷った。男の主人公のほうが最初に出て来た時は車があったし、それほど昔ではないみたいだけど、婆さんたちが住んでた村はやけに時代がかっていたようにも。 婆さんたち、そこまでして生き続けたいかと思って見ていたら、それは当人…